【画像集】120Hzの滑らかディスプレイと良質なステレオサウンドが格安スマホらしからぬ「moto g53y 5G」

23/07/05

moto g53jのワイモバイル版として税込21995円で2023年6月29日に発売されたモトローラ「moto g53y」の簡単なレビューを交えた画像集です。

パッケージ

g53yの箱

最近増えてきた薄型でコンパクトな箱にはビニールのラッピング、フタ止めのテープも無い素のままの姿。
残念なことに側面にびっしりと書かれた注意書きはいかにも日本向けといった感じでせっかくのスマートな箱が台無し。反対側の文字量もまた強烈です。
指紋が目立つ素材のため皮脂でベタベタの状態で手渡されることになるのはあまり気持ちの良いものではありません。

g53yの梱包状態

フタを開けるとすぐに本体があります。
新しい物を買ったという高揚した気分そのままにストレートに製品と対面できる構成になっています。

保護ケースは装着済み

保護ケース装着状態で箱に入ったg53y

本体は保護ケースが装着された状態で箱に納まっています。
箱を小型化し梱包材を削減しながらも輸送中の傷やダメージから本体の保護もできる合理的な形態です。

保護ケース

g53yのTPU製保護ケース

TPU製のケースは水色っぽく着色されて精彩感がありますがやや濁りがあり透明度はいまひとつ。
背面部内側には本体への貼りつきを防止するドット加工があります。
側面部外側はサラサラした艶消し仕上げでTPUケース特有のメトメトした手触りが苦手な人でも使いやすくなっています。

g53yの保護ケースの開口部

開口部周りはバリや変形無く綺麗に仕上がっています。各部の位置も合っていてぴったりフィット。
安っぽさも無く全体的に十分使える品質であるためケースを新たに買う必要はありません。
良いケースが故にイヤホンジャック横の"T204″という不要な表記で安物感が出てしまっています。

同梱品

g53yの付属品

装着済の保護ケースの他にドキュメント類とチャッカマンのような形のSIM取り出しピンが付属。

g53yの曲がったSIMカード取り出しピン

しかしSIM取り出しピンは曲がっています。

背面

g53yの背面

背面パネルはメタリックの反射感がある艶消し仕上げ。しっとりと綺麗に光ります。
触り心地は悪くないのですがモトローラのロゴの辺りが膨らんでいるせいでどことなく空洞感を感じます。
その膨らみの影響で反射にも違和感がありパネルが平面ではないことを認識することができます。

背面を押すと音がする

音声有り 3MB

FeliCaロゴの付近を軽く押すとパチパチと音がします。モトローラロゴの付近も押すとメリメリした音が出ることがあり、背面の膨らみが影響しているものと思われます。

背面パネルの歪み

g53yの背面パネルの膨らみ

カメラ周辺をよく見ると背面パネルが不自然に膨らんでいて局部的に歪んでいます。
カメラパネルの鏡面部に付着した粘着物は製造工程で背面パネルを貼る際に両面テープを引きずって付いたものと推測できます。
異音は背面パネルが正常に貼り付けできていないことが関係しているかもしれません。

サイズ

g53yのサイズ感

縦:162.7 幅:74.66 厚さ:8.19mm 重さ:183g

構成

g53yの構成

プラスチック製の中間フレームに背面パネルが貼られています。背面パネルのエッジは光沢面になっていて艶消しの平面部と対照的なメリハリのあるラインを描いています。
ディスプレイガラスはエッジ部分に緩いRがついたフラットタイプ。保護フィルムは貼られていないので別途購入が必要です。

Top面

g53yの天面部

サブマイクとDolby Atmosのロゴ。

Bottom面

g53yの底面部

3.5mmイヤホンジャック、マイク、Type-Cコネクタ(USB2.0)、スピーカーが並びます。

指紋センサーとボリュームキー

g53yのボリュームキーと電源キー

プラスチック製のボリュームキーと指紋センサー内蔵の電源キー。位置が上の方にあるため押しにくいと感じるかもしれません。
指紋認証は高速でストレスはありません。フロントカメラを利用した顔認証も使用可能です。

カードスロット

g53yのカードスロット

nanoSIMカードとmicroSDカードを1枚ずつ装着可能。物理SIMは1枚のみですがeSIMを使用することもできます。
キャップ部分にはゴムパッキン付きでIP52に対応。
SIMロックは初めから解除済み。
microSDカードは取り付けが難しく、嵌っているのか嵌っていないのかよく分からない状態になりがち。

リアカメラ

g53yのリアカメラ

2眼構成のメインカメラ。パネル部分はアルミ製でレンズ周りのリング部分はプラスチック製。
・メイン:SAMSUNG S5KJN1 5000万画素
・マクロ:OmniVision OV02B10 200万画素
メインカメラで撮影できる動画は1920×1080(FHD)固定。30fpsのためカクカク感が強く、動きの大きな動画撮影には向いていません。

カメラ作例

g53yの撮影画像サンプル
g53yの撮影画像サンプル

標準モードでのフルオート撮影。
5000万画素のカメラモジュールを使用し、1300万画素(4080×3072ピクセル)で撮影されます。

ディスプレイ

g53yのディスプレイ

6.5インチLCD、1600×720 HD+、アスペクト比20:9、リフレッシュレート120Hz。
白画面時に画面下方に若干の黄色ムラがあるものの、見る角度による変色も少なく明るいディスプレイです。天気の良い屋外でも問題無く使用できます。
スクロール中はかすれた文字が滑らかに流れていくといったような感じで、負荷軽減のためか表示を簡素化させているような挙動があります。残像感もあります。
それでも120Hz駆動の滑らかディスプレイの快適性が勝ります。

フロントカメラとTopスピーカー

g53yのふろんとk

フロントカメラはSAMSUNG S5K4H7 800万画素と控えめスペック。
ガラスが細く切り欠かれたスリットはステレオスピーカーの片チャンネルになるTopスピーカー。立体音響のDolby Atmosに対応します。
低音が物足りませんが耳障りな高音が適度に抑えられていて聴き疲れしにくく、LRのバランスも悪くないレベル。微妙に立体感があるのも面白いところです。
さらに横持ちした時の端末の上下に追従してLRを入れ替えるランドスケープにも対応しています。
この価格帯のスマホにしてはよくチューニングされた音質で第一印象は「お?意外と良い?」。
作りっぱなしの鳴らしっぱなしではなく、しっかりと音作りをしたことが伺えます。

充電速度

内蔵バッテリーは5000mAhと大容量。
USB-PDに対応するAnkerの30W充電器を使ってバッテリー残量5%→100%までにかかる充電時間は1時間45分。
TurboPowerが作動しての最大供給電力は19W前後でした。

メーカーオプションとしてモトローラ純正TurboPower充電器も販売されています。

良いモデルだが製造品質に懸念あり?

120Hzの滑らかなディスプレイ、聴きやすく調整されたステレオスピーカーは特筆すべきで、キャリア価格であったとしても2万円前半のスマホでは異端と言える存在に仕上がっています。
5000mAhの大容量バッテリーで電池持ちも十分。良質なケースが付属して追加費用も最小限。
デザインにも気配りがありバランスがよく考えられたスマホです。UIもよくローカライズされていて適当に作った感じがありません。
ところが製造品質がいまひとつな面も。今回の個体では背面パネルの歪みを押すと異音がするという恐らく本来の状態ではないであろう事象がみられました。
良い企画の製品なだけに詰めの甘さが目立ってしまった格好です。
モノが伴った良モデルなのか見せかけの安物か、分解では内部から詳しく検証していきます。

このモデルの分解はこちら。