【分解】アンテナ多め。格安5Gスマホの元祖「Realme V5 5G」の内部構造を分析。

20/11/20分解

格安5Gスマホを連発するRealmeの元祖ともいえるRealme V5 5Gを分解します。

背面パネル

両面テープで貼り付けられています。
カメラ部も含めて全周切れ目無くきっちりと覆われていてゴミや水の侵入経路はありません。

パネルは樹脂製で厚さは0.58mm。
独特な装飾は裏面の印刷で表現されています。

かなり薄い樹脂のため剥がす際に少しでも曲げるとヒビが入ってしまいます。
ヒビの入りやすさに反して強力に接着されているため無傷で剥がすことは困難。

両面テープにはところどころ切込みが入っていて湾曲部分にもシワ無く貼れるよう工夫されています。

内部レイアウト

非常に多くのネジで固定されたケース。
スピーカーユニットの上に放熱シートが貼られているのは大出力時の発熱によるスピーカーの破損、音の劣化を防ぐためだと考えられます。

ネジの頭にrealmeロゴ入りラベル。

見えている全てのネジを外してもケースを外すことはできません。
カメラカバーの中に最後のネジが隠されています。
これは珍しい構造ですが分解の手間を増やしてでもここをネジ留めする必要があったということになります。

側面の外観部分も一体になったケース。
ローエンドモデルでよく採用される構造です。
先程の隠しネジは基板に実装された大量のバネ接点への安定した圧力を維持するためのものだと考えられます。

広範囲に板金がインサートされています。
大きな放熱シートで発熱を積極的に拡散させています。

アンテナ

緑塗り部分がアンテナエリア。
全て貼るタイプのシートアンテナでケースに集約されています。
5Gモデルということもあってその数と面積が過去の4Gモデルと比べて増強されているように見えます。
このアンテナの数に比例して多くのバネ接点があちこちに実装されています。

指紋センサー

センサーとプッシュスイッチが別体のタイプ。
電源キーを押すとセンサー越しに奥のスイッチを押していることになります。

カメラ

独立した4つのカメラ。
4800万画素のカメラも今や標準的なデバイスとなりつつあり、その大きさもあまり驚くものではなくなってきました。

カメラカバーはアルミ削り出しです。ガラスは両面テープで貼り付けられています。

ガラスの厚さは0.7mm。
カメラの周囲のスピン加工は印刷ですが、キラリと光る様は印刷の違和感や安っぽさを感じさせないリアルさがあります。

独立したフラッシュLEDユニット。
貼り付けられたスペーサー板金は放熱板としても機能します。

バッテリー

バッテリーは緑色のタブを引っ張って簡単に外すことができます。

・モデル名:BLP807
・PSEマーク無し
・容量:5000mAh
・メーカー:ATL
・サイズ:縦85×横64×厚さ4.9mm

保護回路部分。

サブカメラ

1600万画素のサブカメラは赤い接着剤で固定された透明のフレームにはめ込まれています。
これはiPhone8以前のサブカメラの保持構造に類似しています。
鏡筒の先端部分の防反射加工によりピンホールカメラが目立たないようにしてあります。

メイン基板

同軸ケーブルを樹脂製のクリップで保持しています。一般的に使用される金属製のクリップと違ってケーブルを傷つけずに取り付けることができます。

バッテリーとディスプレイのコネクタ周りはクッションで保護。
安全に係わる部分と繊細な信号を扱う部分を守る目的でしょうか。なぜここだけ貼られているのかは不明。

チップ部品は全て樹脂コーティング。

導熱グリスと銅箔シートを介してディスプレイ側へ放熱しています。
特にCPU部分は板金をくり抜いて直接ディスプレイ背面にタッチさせています。

銅箔シート下にも導熱グリス。

銅箔シートにはすっかりお決まりになりつつある指紋の付着。素手で基板を触る工程があるということになります。

レシーバー

外装の開口部まで複雑な経路は無くダイレクトに音が出ていく構造。

スピーカー

スピーカーは背面側を本体フレームで塞ぐ構造。
フレームとの接地面にクッションを貼り付けて気密性を確保。

サブ基板

USBコネクタとイヤホンジャック部分にゴムパッキンを用いた簡易的な防水防塵構造。
メイン基板と同様に実装部品が樹脂コーティングされています。

以前分解したXiaomiのRedmi note 9Sにそっくりな形状。

バイブ

キー

塗装された樹脂製のキートップが内側から取り付けられています。

キーFPCは2本。
左:電源キー 右:ボリュームキー

ディスプレイ

ディスプレイは接着剤で固定。

接着剤の塗布エリアは非常に狭く、最も狭小となるセンサー脇の部分にもしっかりと塗布されています。その幅なんと0.4mmほど。

ミドルフレーム

樹脂に板金をインサートしたケースは30gと軽量。板金部分はアルミ系の軽金属と思われます。
ディスプレイ側には大きな放熱シートが貼られ基板の発熱を拡散しています。

分解完了

格安の命題であるコストの成約の中でも各部を精度良く作ることで完成度を高めています。目立った不備も無く安定した設計・製造レベルを感じられました。
構造上の5Gっぽさというと大量に貼りめぐらされたアンテナくらいで、その他はこれまでの4Gスマホと特段変わった所は見当たりません。
このように何事も無かったように5Gを実装し、早くも2万円台前半で販売してしまうあたりが中華メーカーらしく、今後も安価で魅力的な端末を続々と登場させてきそうなRealmeに期待せずにはいられません。

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