【レビュー】軽いっ! Felica搭載「Rakuten Mini」ホワイトの外観と動作を確認。

20/02/19

楽天モバイルからFelicaを搭載して登場した異色の小型スマートフォン「Rakuten Mini」の外観と動作をチェックしていきます。

サイズ感

実物は想像していたよりも小さく、本当に手のひらに収まってしまいます。
公称値は 長さ106.2mm × 幅53.4mm × 厚さ8.6mm です。

小型端末の名機Xperia SXと比較しても更に小さい。
長さはカードサイズまでとはいきませんが、幅はカード以下です。

重さ

なんと80g。
手に取ると「バッテリー入れ忘れてない!?」と思ってしまうほどの軽さを感じます。

分解して重量の内約を分析しました。別記事で紹介しています。

表パネル

エッジ部が湾曲した2.5Dのガラス製。

湾曲はかなりなだらかで触ってみて微かに感じる程度。

保護シートが貼ってありますが弱粘着性ですぐに剥がれます。
ハードコートも無いためすぐに傷が付き防汚処理もありません。あくまで輸送保護用という事でしょう。
カメラやレシーバー部分をくり抜いてあるのは、貼り付けたまま使用した場合に「カメラの映りが悪い」とか「相手の声が聞こえにくい」など不具合と誤認してしまうことを防止するためと考えられます。

背面パネル

こちらも2.5Dのガラス製。防汚処理されていて指紋はさほど目立ちません。
Felicaマークも印字されています。

独特な反射をしています。

ガラスパネルの背面にスピン目状のテクスチャが施され、これによって複雑な反射を表現しています。

フレーム

側面は蒸着で金属調に仕上げた樹脂製。

蒸着特有のブツブツが見られます。
これは樹脂成型時の金型の段差が蒸着によって強調されて見えてしまう現象です。

ファンクション

底面にはUSB Type-Cコネクタ。
コネクタ右側の6つの穴がスピーカーで、コネクタ左側の穴がメインマイク。
端末右下角にはストラップホールがあります。

右側面にボリュームキーと電源キー。樹脂製です。
eSIM専用のためカードスロットはありません。

天面にサブマイク穴。

1600万画素の単眼カメラにフラッシュLED。

通知LEDはここにあります。状況に応じて赤、緑に点灯します。
左隣の黒丸部分は近接センサーです。

電源ON

ブート中は楽天ロゴが表示されます。

独特なホーム画面ではあるもののいたって普通のAndroidです。

基本動作

動作は意外にも滑らか。
ただし重いアプリを動作させると引っ掛かりを感じます。
発熱も結構あり少し触っているとすぐにポカポカしてきます。我慢できないほどではないものの夏場は不快かもしれません。
これは小型ゆえに十分な放熱ができないためと考えられます。

ディスプレイ

解像度1280×720pixelの液晶ですが、高密度なためなかなかに高精細で粗さはあまり感じられません。
輝度も十分な明るさを持っていますが色の鮮やかさが物足りない感じです。
Youtubeでは720p 60fpsの再生が可能です。

カメラ

カメラは起動が遅く、シャッターボタンをタッチしてからワンテンポ遅れて撮影されるところが気になります。
撮影中は電池の減りも早く常用するにはちょっと厳しい感じですが、撮影画像はそこまで悪いものではありません。
美顔補正機能もしっかり効きます。

サウンド

かなりの爆音です。屋外でも十分な音量を確保できます。
半面、着信音や通知音を最小にしても結構大きな音が鳴ってしまいビクッとなることがあります。
音量調整のステップが大き過ぎて小さな音量に設定できません。
音質は高音がやや強めで軽さを感じるもののなかなか頑張っている印象。

通話品質

Google Hangoutで音声品質を確認しました。
高音が強めで少し耳に刺さるような場面もありますが一般スマホとそこまで大差はありません。違和感なく普通に話せます。
ハンズフリー時はマイク感度が低いのか相手側で聞こえるやや声が小さく感じます。

電池持ち

電池持ちはこの端末の最大の弱点です。
気付いたらあっという間に10%減っていたなんてこともザラで、何をしていてもゴリゴリ電池が減っていきます。
カメラ、ブラウザ、マップ等に集中していて数分経ったら5%くらい減る感覚でしょうか。
残量をかなり意識して使用しないと頻繁に充電をすることになります。
1250mAhのバッテリーでは厳しい部分。

講評

驚いたのは小ささよりもその軽さです。
見た目のサイズから想像するよりもずっと軽く、昨今の重たいスマホに慣れていた手にとってはその感覚を疑うほどの軽さでした。

意外に使えるカメラ、意外にYoutubeが観やすい、など多くの場面で感じる「意外と」がこの端末が期待以上のものになっていることを物語っていると感じます。

外観面では背面にテクスチャを施したガラスパネルを使用して華やかさを演出し、その他の部材では奇抜なことをせずシンプルにまとめたことで安っぽさを和らげていました。
「安い端末がいいけど安っぽいのは持ちたくない」という難しい心理を満たすギリギリのラインにいると思います。

咄嗟のレスポンスの悪さ、発熱、電池持ちの悪さなど、小型機ゆえの課題が色濃く出ていますが、それらと上手く付き合えるユーザーにとっては所有欲をこの上なく満足させてくれる面白いツールであると言えるでしょう。