【レビュー】環境を大切にする芸術系スマホ「Nothing phone(2)」は透けて光るだけじゃない

この記事はNothing日本公式ストアを運営するFastlane Japan株式会社から製品提供を受けて作成されました
記載の内容はHW/TECHNICALの調査・分析による独自のものです。

Nothing phone(2)のレビュー

2023年7月25日に発売されたNothingの2ndスマートフォン「phone(2)」をレビューします。

パッケージ

パッケージの開封

外箱から本を抜き出すようにして開封するパッケージはまるでアートブックのよう。

ウィジェットデザインに似た配置の内容物

ハードカバーを開くとそこはNothingの世界。
中身の配置もOS2.0のウィジェットデザインに通じています。

プラスチックレスパッケージ

プラスチックレスの梱包資材

本体の保護シートからケーブルバンドに至るまでプラスチックを不使用。リサイクル繊維が60%含まれる素材を使用しています。優しい印象の素材でも雰囲気を損なうことはありません。作り込みの丁寧さを感じることができます。
あとできることは、接着剤の使用を減らし、書類の中綴じを金属ではなく紙や糸にすることくらいでしょうか。

付属品

透明感のあるUSB-Cケーブル

Type-Cケーブル(1m)、安全ガイド、SIM取り出しピンが付属。
Type-Cケーブルは製造で生じる金属の溶接痕を意匠に取り入れた美しいデザインです。

ケーブル単体でも購入可能

本体背面

本体背面

精巧に組まれた部品の隙間や段差が生み出す立体感がガラスを隔てた向こう側に閉じ込められています。
環境に応じて変化する影や物体の造形美は塗装等の表面処理では表現できないリアリティがあります。

構成

本体の構成

完全フラットのディスプレイと少し丸みを帯びた背面ガラスで中間フレームを挟む構造。
100%リサイクルアルミを使用した中間フレームはきめ細かい艶消し仕上げでphone(1)に比べて質感が格段に向上しました。
ディスプレイ面には保護シートが貼り付け済みです。

下面部

マイクは全部で3箇所。
カードスロットはnano SIMを2枚使用可能でSDカードとeSIMには非対応。
IP54の非防水ですがトレイの口にはゴムパッキンが付いています。

ボリュームキー、電源キー

ボリュームキーと電源キー

右側面に電源キー、左側面にボリュームキー。iPhoneと同じ構成です。
アルミ製のキーはカチカチと明確で軽めの押し心地。このキーも100%リサイクルアルミで作られています。

タリーライト

動画撮影中に点滅するライト

動画撮影中に点滅して録画中であることを知らせてくれるタリーライト。設定でON/OFFを切り替え可能です。

Glyph Interface – 背面LED

背面のGlyph Interface

均一でムラの無い綺麗な発光。周囲の凹凸の陰影が一段と綺麗に浮かび上がります。
着信、通知を知らせたり撮影時の補助光として使用できます。
通知の時の明るさは3段階に調節可能で、コンポーザーアプリを使えば発光パターンを自分でアレンジすることもできます。

背面LEDを活かしたユニークな機能

4MB 音声有り

Glyphタイマーでは設定した時間に応じて光の長さで残り時間を示してくれます。
砂時計のような表現は時間が数字ではなく"量"であることを感じさせます。
ただし設定できる時間は15秒~60分の15秒刻みで、細かい設定ができないのが残念なところ。

バッテリー残量に連動するLED

充電中に本体を揺らすとバッテリー残量を光の長さでお知らせ。
画面を点灯させなくてもどこまで充電が進んでいるのか知ることができます。

カメラ

2023/8/7 誤記修正しました。

phone(1)でシルバーだったカメラリングはブラックに変更。
2灯に見えるフラッシュは1灯で、片側は環境光センサーになっています。

カメラ作例

標準モードの撮影例

標準モードでは5000万画素のメインカメラモジュールを使用し、1250万画素(4096×3072ピクセル)で撮影されます。
クセが無く中性的でハッキリとした画質の写真を撮ることができます。

マクロモードの撮影例

被写体から4cmまで寄れるマクロモードは1250万画素(4080×3072ピクセル)。
肉眼では全く見えない1.5mm角のチップ部品に書かれた文字もしっかり判読できます。

夜景の撮影例

夜景も明るく鮮明で、光学手ブレ補正によって手持ち撮影でもブレ無く撮影することができます。ノイズも少なくシャープでキレのある映像が特徴的。
昼でも夜でも、難しいことを考えずにただシャッターを切るだけで失敗無く撮れるカメラでとても使いやすくなっています。

ディスプレイ

全てのベゼルが均一なディスプレイ

全てのベゼル幅が均一に整えられたディスプレイ。コーナー部分まで綺麗に均一になっているのは希少です。
画面サイズは6.7インチ、解像度は2412×1080ピクセルです。

色鮮やかなディスプレイ

色鮮やかで動きのある映像も滑らか。
LTPO方式のOLEDで1~120Hzの可変リフレッシュレートに対応し、バッテリーの消費を抑えます。
明るさも十分で日中の屋外でも問題なく使うことができました。

ベゼル部分が歪んでいる

ディスプレイの歪み

ディスプレイのベゼル部分は波打ったように歪んでいます。
特定の角度、光源下にある時にのみ認識ができるもので触っても分からない程度。
通常使用していて気になる場面はまずありませんが、高いビルドクオリティを持つNothingにしては珍しい事象です。

画面内指紋センサー

画面内指紋センサーに触れる

指紋センサーは画面内のインディスプレイタイプ。軽く触れるだけで高速で認証されます。
指紋の他に顔認証も使用可能。マスクをつけていても認証できるように設定することもできます。

音質はいまひとつ

ステレオスピーカーの位置

かなりの大音量が出るデュアルスピーカー。
中高音寄りでガシャガシャと騒がしく、あまり聴きやすい音ではありません。

ワイヤレス充電に対応

ワイヤレス充電中

Qi規格に準拠し、最大15Wのワイヤレス充電に対応します。

充電速度

充電中の姿

USB-PDに対応するAnkerの30W充電器を使ってバッテリー残量5%→100%までにかかる充電時間を測定したところ、20分で50%に到達し、60分で100%と高速。
最大45Wの充電が可能で、PPS、PD3.0、QC4.0等の主要な高速充電規格に対応しています。

プラグを折り畳みできる小型充電器の名作

純正保護ケース

純正保護ケース

別売りの純正保護ケースは2つの異なる素材からなるハイブリッドタイプ。
背面部分は防傷コーティングされたポリカーボネート、側面部分はソフトなTPUでできています。
サイズは164.83×79.05×11.60mm、重さは30gです。

保護ケースの装着状態

両側面にストラップホール付き。
ケースを着けると230gとかなりデカくて重くなります。

背面部は本体との隙間を大きくとって接触しないようになっています。
また、油性マジックのインクをしっかり弾きますが乾燥するとこびりついてなかなか除去できません。
汚れが付着した状態で時間が経つと落としにくくなる性質があります。

絶対に壊したくない人向けの重量級ケース

奇抜なだけじゃないスマホ

ガラスの中に技術を閉じ込めた標本のようなデザインが芸術性を感じさせるスマートフォン。存在感もLEDも独自の光を放ち個性を際立たせています。

でもそれだけじゃないのがNothingのphoneシリーズ。
あらゆる場面で適当に撮っても綺麗に写るカメラ、Snapdragon8+ Gen1のCPUパワーによるなめらかな使い心地をはじめ、快適に使える製品に仕上がっています。

これだけのキャラクターと性能を持ちながら79800円~に設定された価格は、国内で珍妙な高価格モデルを乱発させる他社へ「どうしたらそんな値段になるの?」と問いかけているようにもみえます。
甲斐の無い競争とは距離を置き、前作を正常進化させて期待を上回る出来でリリースした姿勢は非常にクールで、自分達がやりたいこと、やるべきことにひたむきに向き合って作られた製品だと感じます。

環境への対応も周密です。
パッケージをプラスチックレスで再生材を多用したことで環境への配慮に直接触れることができ、最先端の技術も持続可能な環境あってのことと再認識させられます。保護シートにも「Earth first」と印刷されていました。
もちろん本体を形成する部品も多くの再生部品を使用しています。

制約の中から生まれる発想で環境負荷の低減をも美しく表現したphone(2)。
分解では内部まで美しく作られていることを明らかにしています。