【レビュー】プラグがたためてコンパクト。充電が楽しくなる「Anker 511 Charger Nano3,30W ホワイト」

23/03/01

プラグがたためてコンパクトな「Anker 511 Charger Nano3,30W ホワイト」

折りたたみ式プラグでUSB PDとPPSの急速充電に対応する小型充電器「Anker 511 Charger (Nano3,30W)」をレビューします。

パッケージ

吊り下げタイプのパッケージ

店頭で吊り下げることを想定したハンガー付きのパッケージ。
生産国は中国との記載。

同梱品

パッケージに入っているもの

取扱説明書と各国の規制に関するドキュメントが付属。

デザイン

サラサラした触り心地が良い表面仕上げ

ポートはUSB Type-Cが1つ。
すりガラスのような質感のプラスチックパネルの奥にはメタリック調の輝きが感じられます。
側面もマット仕上げのプラスチック製。キメの細かいさらさらした手触りです。

透明感のあるデザイン

フェイス面は角度や光の当たり具合によって表情が変わります。
ビカビカせず霧がかったような光り方で主張し過ぎる感じはありません。
ロゴもぼんやりとして目立ちにくくなっていますが、もう少し控えめなサイズで良かった気も。

折りたたみ式プラグ

安定感のあるプラグの折りたたみ

プラグは折りたたんで収納することができます。
開閉は固めで指先にグッと力を込めて開ける必要があります。その代わりにぐらつき無くカチッとしていて安定感があります。

カラーバリエーション

全5色のカラーバリエーション

ブルー、パープル、ホワイト、グリーン、ブラックの全5色。

ケーブルコーディネート

PowerLine III USB-C & USB-Cとの組み合わせ

Anker製「PowerLine III USB-C & USB-C」と組み合わせると綺麗な白が引き立ちます。

PowerLine III Flowとの組み合わせ

同じくAnker製のやわらかType-Cケーブル「PowerLine III Flow」は隙間無くピタッと挿さって素晴らしいフィット感。
ただしケーブルに黄色味があり色が僅かにズレています。

仕様

本体に書かれた仕様

モデル名:A2147
PSE:あり
出力:5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.5A、PPS:3.3V-11V/3A、3.3V-16V/2A
出力制御:Power IQ 3.0(Gen2)…接続された機器が対応する充電規格を判別してその中の最適な規格で充電を行うAnker独自の制御。
最大出力:30W
USB PD:対応
入力:100V~240V(海外対応)

サイズと重さ

各部のサイズ・寸法

サイズは実測で幅28.5mm×高さ28.5mm×長さ35.6mm(プラグ含まず)。

本体の重さ

重さは38g。

コロコロとして可愛らしいデザインは持ち歩きにも最適

指先サイズで持ち歩きに最適。
コロコロとして可愛らしいデザインは見えるところで使いたくなる一品。
パッと見た瞬間に「これはいいものだ」と感じられる雰囲気があります。

更に小さいモデルもある

小さいモデルとの比較

更に小さいモデルの「PowerPort III Nano 20W」と比較しても見劣りのないコンパクトなボディ。
プラグがたためて30Wということを考えればこのモデルがいかに小さいかということが分かります。

PowerPort III Nano 20W511 Charger Nano3,30W
折り畳み不可
サイズ幅27.3mm
高さ27.3mm
長さ46mm
(プラグ含む)
幅28.5mm
高さ28.5mm
長さ35.6mm
(プラグ含まず)
重さ30g38g
出力20W30W
プラグ固定ながら20Wでより小さい「PowerPort III Nano 20W」

綺麗な収まり

コンセントに挿しても安定する高さが低いUSB充電器

高さが低いためコンセントからの飛び出し量が控えめに収まります。
重くて長細い充電器で心配になる引っ掛かって機器を破損するリスクを低減でき、気付いたら半挿しになっていて充電できていなかった、なんてことも起きにくくなっています。

プラグのオフセット

コンセントプラグの位置

プラグは本体の中心からずれた位置にあります。

テーブルタップに挿しても隣を邪魔しない

コンセントに挿すと片側に偏った装着となり、プラグや他の機器を隣接させる場合は挿す位置や方向を意識する必要があります。

隣接する機器との距離感

狭くなっている方はスリムなプラグであれば干渉せずに挿すことができます。

隣接する機器との距離感

広い方には多少の余裕があり、充電器などを共用することができます。

スマホの充電

スマホを充電

iPhone12を充電してみたところ5%→97%までに2時間30分を要し、その内90%→97%だけで1時間もかかるという結果に。
「バッテリー充電の最適化」のON/OFFにかかわらず結果は同じで、Apple純正の充電器を使用しても同様のため、検証に使用したiPhoneに何らかの問題があるのかもしれません。
GALAXY S20は19Wに留まりながらも超急速充電モードになり、75分で満充電になりました。

iPhone 12
(iOS16.3.1)
GALAXY S20
バッテリー容量2815mAh4000mAh
端末の最大充電速度20W25W
ケーブルAppleAnker
充電時間(5%→100%)150分以上
※97%で計測終了
75分
ピーク出力18W19W
充電器の最大表面温度44.0℃46.6℃

iPadの充電

iPadは約30Wの出力でスムーズに充電され108分で充電完了。

iPad Pro M1 11インチ
バッテリー容量7600mAh
端末の最大充電速度30W
ケーブルAnker
充電時間(5%→100%)108分
ピーク出力29W
充電器の最大表面温度56.7℃

ノイズ音

充電中は充電器から僅かにジリジリ音が出ます。
静かな室内で10cm程に近付いて耳をすましてようやく聴こえる程度の小さな音ですが、夜間の寝室の枕元で使うような場面では気になることがあるかもしれません。
といっても生活音の中を割って聴こえてくるような音ではなく、満充電近くになるにつれて音が小さくなることから普段使いで不快になることはありません。

パソコンも充電できる

MacBook Proを充電

MacBook Pro M1 13インチ 2020を接続すると満額の30Wが出力されました。

Apple純正充電器の半分の給電能力ではあるものの充電することができます。負荷の高い作業をしていなければバッテリー残量はゆっくりと増えていきます。
パソコンの充電においては最大出力状態が長時間継続することになりやすいため、充電器の負荷を考慮すると常用は控えるなどの工夫をした方が良いかもしれません。
出先でのチョイ足し充電などの応急的な利用が適しています。

製品保証

amazonのAnkerDirectで購入した場合、注文後24ヶ月以内は不具合が出ても返送料不要で交換対応してもらえます。

評価

プラグがたためて小さくて30Wも出力できる、もうコレしかないという仕様にAnkerらしい綺麗な仕上がりと良デザインで「買ってよかった」と思える数少ない製品の一つです。
持ち運びのしやすさとパワーのバランスは持ち歩き用充電器の現時点の最適解といってもいいくらいのパッケージング。

物を増やすということは土地・空間・維持する労力を消費するということで少なからず負荷が生じる行為であるわけですが、納得感や満足感の強い物であれば心的にその負荷を軽く感じられると考えています。
その物の大きさ、重さ、形、性能に無駄や疑問を感じなければ持つことが負荷になり得ない、という考え方ですがこの充電器はまさにその原理によって荷物が増えるストレスを感じない製品になっているわけです。
これは物体としての意味をよく理解できる製品ならでは。
そういった心理効果もあって持っていることが楽しく、充電するという何気ない行為を気持ちよく快適にしてくれます。

1ポートだけ? たったの30W? 心配ありません。
やみつきになる使い心地がそれで十分であることを教えてくれます。