【開封・レビュー】薄い、軽い、快適。Felicaも使えるSIMフリースマホ Xiaomi「Mi11 Lite 5G」

2021年7月2日に日本向けに発売されたXiaomiのSIMフリースマホ「Mi11 Lite 5G」。中国国内では「Xiaomi 11 青春版」として販売されています。
6.55インチの大画面でありながら、重さ159g、厚さ6.8mmというスリムさが最大の特徴。
日本国内版はFelicaに対応し、Snapdragon 780G、6GB+128GB、6400万画素3眼メインカメラ、90Hz駆動FHD+ OLEDディスプレイというスペックで価格は税込43800円です。

個装箱

ピンクゴールドの文字が上品に輝きます。

モデル名:M2101K9R
日本版で選択できるのは6GB / 128GBのみ。今回購入したのはMint Greenというカラー。

アクセサリーボックスの下に本体。

Xiaomiで共通のレイアウト。

本体

巻くタイプの輸送用の保護シートには「Featherweight design (羽根のような軽さのデザイン)」と書かれています。

注意書きや免責の文言が一切書かれていないすっきりグローバル仕様。

Redmi 9Tに続いてまたもやシートが折れています。

背面はサラサラタッチのすりガラス。強い光の当たったところが金属っぽく反射します。
Tiffany blueを連想するような爽やかな色です。

フラットタイプのディスプレイ。保護フィルムが貼られています。
滑り感が物足りない感じはありますが全然このまま使えるレベルで、フィルムのために予算を割く必要はありません。

構成

ディスプレイガラスと背面ガラスでフレームを挟む構造。
フレームは金属ではなく鏡面加工された樹脂製です。

ディスプレイ枠との境界部分(赤斜線部)のみフレームの艶を落とす加工が施されています。

ファンクション

底面部にカードスロット、マイク、Type-Cコネクタ、Bottomスピーカー。
天面部に赤外線ポート、サブマイク。
近接センサーと照度センサーはディスプレイの中にあります。
イヤホンジャック無し、通知LED無し、ワイヤレス充電非対応。

樹脂製のボリュームキー。
電源キー兼用の指紋センサーはフレームの形状に合わせて僅かにラウンドしていて指当たりが非常になめらか。
触れるとカチャカチャ音がするのが少々気になります。

カードスロット

裏表に1枚ずつカードを取り付けるタイプのデュアルSIM対応カードトレイ。
非防水ながらゴムパッキンが付いています。

裏面はnanoSIMカードとmicroSDカードのどちらか1枚のみ取り付けることができる排他仕様。

リアカメラ

6400万画素のメインカメラ、800万画素の広角カメラ、500万画素のマクロカメラの3眼構成。
フラッシュは1灯で、同じレンズ内に背面側の照度を検知するセンサーがあります。

パネルは高さを2段階に分けた特徴的なデザイン。存在感があります。
黒いパネル部分はガラス製。1段目の部分、本体色に着色されているパネルは樹脂製。
この樹脂パネルの傷付きが気になる人のためにPDA工房からカメラ部分専用の保護フィルムが販売されています。

重さ

重さは実測で160g。手に取った瞬間に「おっ」と、明らかに感じられる軽さ。

厚さ

本体部分の厚さは約7.13mm。複数個所で測定するとだいたい7.1~7.2mmの範囲でメーカー公称の6.8mmとは乖離が大きい結果に。
ディスプレイの保護フィルムが0.1mm程度なのでそれを差し引いてもまだ0.2mm以上の差があります。
それでも十分に薄く、手の中にすっと納まる感覚がクセになります。

カメラ部分の厚さは9.0mm。カメラの出っ張り量は約1.87mm。
見た目の大きさに反して標準的な高さです。

付属品

保護ケース、SIM取り出し用のピン、Type-C/3.5mmイヤホンジャック変換アダプタ、充電器、USBケーブルが付属。

充電器

充電器はMDY-12-EA。
PSEマーク付きで日本のコンセントに直接挿せる充電器。海外でも使える240V対応品。
プラグ部を除いて長さ55.5mm、厚み28mm、幅46.8mm。重さは86g。
充電プロファイルは5つで最大33Wを出力可能。
・5V 3A (15W)
・9V 3A (27W)
・12V 2.25A (27W)
・20V 1.35A (27W)
・11V 3A (33W)
QuickCharge3.0に対応します。

USBケーブルはType-A to C。
長さは1m。太さは直径3.6mmで少し硬さがあります。

既存の有線イヤホンを使用できるType-C to 3.5mmイヤホンジャック変換アダプタ。
全長は9cm。ケーブルの太さは直径2mmで扱いやすい柔らかタイプ。Mi MIX FOLDに付属していたのと同じものです。
精度良く作られていて安っぽさはありません。

保護ケース

保護ケースはTPU製で少しグレーがかった色味。
側面に「DESIGNED BY XIAOMI」と刻印されています。

ケースの装着状態で幅78mm、長さ163mm、厚さ8.7mm(縁を含む)になります。重さは179g。
ケース自体の厚みは背面部1mm、側面部1.2~2.5mm、重さは19g。
これでもまだコンパクトさを実感できます。高い透明度で本体の綺麗な色を損なうことはありません。
特に歪み一つ無くスッキリとした背面には目を見張るものがあります。

電源キーも問題なく押せます。
フィット感も抜群で黄ばみもなく細部の仕上がりも良いため、市販品を購入する理由が見当たりません。
付属品のケースとは思えない素晴らしい出来栄えです。

電源ON

Androidバージョンは11。MIUIは12.0.1。技適も取得しています。
バイブモーターは軽快な振動が特徴のリニアタイプ。振動を文字で表現するならフォンフォン、トトトッ。

画質

ディスプレイは2400×1080ピクセル(FHD+)のOLED。RGB配列はダイヤモンド配列。
文字の輪郭がボケたりチラついているようなこともなく明瞭。ベゼルも細くて高い没入感があります。
色合いはやや黄色寄りな印象。そのためかコントラストが低いような感覚があり明るさも少し暗く感じます。
リフレッシュレートは60Hz、90Hzを選択することが可能。90Hz設定でのスクロールはヌルヌルとまではいかないもののその効果ははっきりと実感できます。

角度による暗さや色の変化があります。正面以外の角度では青暗くなります。

指紋センサー

一瞬タップするだけでも指紋を認識。指紋を登録すればキーを押さなくても触れるだけでロック解除できます。

フロントカメラ

2000万画素のフロントカメラはピンホール型でステータスバーの幅は6.5mm。

サウンド

レシーバーをスピーカーと兼用するデュアルスピーカー仕様。
端末の左右が入れ替わるとそれに追従してLRが反転するランドスケープに対応。スマホを持つ方向を気にしなくても自動で正しい定位で再生してくれます。
音質は高音寄りでシャリ感が強め。欲をいえばもう少し音の重さが欲しいところ。

カメラ画質

標準モードでのフルオート撮影。
標準モードは6400万画素のカメラモジュールを使用し、1600万画素(4640×3472ピクセル)で撮影されます。

同じ緑でも「草」「葉っぱ」「花」とかなり細かいシーン判定をするAIがユニーク。

標準モードと広角モードの比較。
(逆光気味だったので少しだけマニュアル露出補正してあります)

空を編集する機能を使えば曇り空の画像もこの通り。難しい知識は不要でワンタッチ。誰でも簡単に楽しめる面白い機能です。

マクロモードでは500万画素(2592×1944ピクセル)で撮影されます。
被写体まで4cmくらいまで寄って撮影可能。

6400万画素モードでは9280×6944ピクセルで撮影されます。この画像だと元のファイルサイズは27MB。
等倍表示では木にかけられたプレートの文字もなんとか読むことができます。

標準モードと夜景モードの比較。

充電速度

専用充電器を接続するとMI TURBO CHARGEが起動。

付属の充電器を使ってスリープ状態で5%から満充電までにかかる時間は1時間3分。
最初の50%にかかる時間は20分。ちょっとした合間でも一気に充電できます。

講評

余裕のあるCPUでスムーズな動作、高解像度カメラ、90Hz駆動のOLED、ステレオスピーカーといった普段使いで実感できるポイントがしっかりと抑えられています。
ここに薄さと軽さを与えたことで他に無い特徴を持った特別なモデルに仕上げられています。

気になったのは黄色っぽいディスプレイとプラスチック感のある外観。
全体のバランスが良いだけに目立ってしまいます。

余計なことはせず必要とされるものだけで作られた、まさに薄くて軽くて快適なスマホ。
長く愛着を持って使えそうな一台です。

このモデルの分解記事はこちらから。